小石川後楽園の蛇籠 Gabion at Koishikawa Korakuen
蛇籠[じゃかご]をさがしに、小石川後楽園をたずねた。写真は大堰川から通天橋をのぞむ。
I went to a Japanese garden, Koishikawa Korakuen, to find a traditional gabion.
Wikipedia で「蛇籠」をしらべたら、江戸時代につかわれていたのと同様のものが小石川後楽園にある、との記述をみつけたので、実際に行ってみた。場所は東京ドームの裏手。土曜日だが、昼前だったのでそんなに混んでない。遊歩道のかたわらで絵をかいている人が何人もいた。一周したがそれらしいものが見当たらなかったので、切符売り場のお姉さんにたずねたところ、門をくぐってすぐ左側の大堰川[おおいがわ]の岸辺にあるとのこと。その写真がこれ。
This is the gabion, made of stones covered by a very long bamboo basket and used to protect the riverside.
ほとんど水没していてよくわからないが、たしかに竹で編んだ細長いカゴの中に石が詰まっている。これを川岸に置くことで、護岸の役目を果たしたのらしい。思ったより小さい。古伊万里の絵ともちょっと違う気もする。実用、というよりは、一種の庭園の景色として、わざわざつくっているのかもしれない。
小石川後楽園は、1629年に水戸徳川家の祖、頼房[よりふさ]がその中屋敷に造り、二代藩主光圀(みつくに・黄門さま)の代に完成した、回遊式築山泉水庭園、だそうだ。遊歩道の石畳(延段)など、当時のものかどうか定かでないが、感覚がよく、たいへん美しい。もちろん木々も、築山も、池も、自然の美を凝縮したような、そしてたまに聞こえる遊園地のジェットコースターの絶叫で現実に引き戻される、すばらしい庭園である。
梅、ろうばい、スイセンがきれいだった。
追記(2019年3月)
蛇籠があたらしくなっていた。