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Showing posts from December, 2018

高島屋・酒器展

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加藤亮太郎、椿手酒呑。幅 59 mm、高さ 60 mm。日本橋高島屋で毎年ひらかれている酒器展にて。わたしの人生の目標を、毎年酒器展で一個なにか買う、といま決めた。会期は来年1月8日まで。ところでオジュウチョウサンはダメだったね、4コーナーまでは夢見させてくれたけど… A sake cup by Ryotaro Kato, at Nihombashi Takashimaya.

尾去沢の閃亜鉛鉱 Sphalerite from Osarizawa

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秋田県鹿角市 尾去沢鉱山 Osarizawa Mine, Kazuno City, Akita, Japan 高さ height 65 mm / 重さ weight 134 g 石英で覆われた緑泥石主体の母岩の小片に、薄茶色のべっ甲亜鉛がくっつく。すでに紹介した尾去沢産の標本( 1 、 2 )のいずれとも色合いが違っていて興味深い。平らな結晶面は、単純な八面体というよりは、むしろ斜方十二面体の一部を構成しているように思うが、よくわからない。古い文献(日本鉱物誌など)によると、尾去沢の閃亜鉛鉱は「径 8 cm を超ゆ」とある。そこまで大きくはないが、なかなか立派な結晶である。 尾去沢鉱山は、金・銀・銅鉱の生産が主力であって、亜鉛(や鉛)を本格的に採掘したのは、長い鉱山の歴史の中でも戦後になってからである。にもかかわらず閃亜鉛鉱の結晶標本が、黄銅鉱などにくらべて多く残されているのは、やはりべっこう亜鉛の魅力によるものだろう。 Brown sphalerite crystal is attached to a piece of green host rock covered by quartz. It is interesting that the color is different from either of previously shown specimens from Osarizawa ( 1 , 2 ). Flat crystal surfaces seem to show a part of dodecahedron. Big sphalerite crystal of 8 cm size used to be found in Osarizawa according to old books. The main ores in Osarizawa have been gold, silver and copper. It was after the Pacific War that zinc and lead began to be commercially mined. Nevertheless sphalerite specimen from Osarizawa is relatively plenty probably bec

荒川の黄銅鉱 Chalcopyrite from Arakawa

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秋田県大仙市協和荒川 荒川鉱山 Arakawa Mine, Kyowa Arakawa, Daisen City, Akita, Japan 幅 width 16 cm / 重さ weight 1 kg  硬い灰青色の堆積岩を母岩として、透明な水晶と、径 1 cm を超える黄銅鉱とが群生する。黄銅鉱は耳付き双晶をなすものが多い。黄銅鉱と水晶以外の鉱物はほぼ見当たらない。産地は荒川鉱山としているが、入手先が鉱物標本を専門としない古物商なのでやや自信がない。近隣の宮田又産かもしれない(実際、宮田又は戦時中の一時期は荒川鉱山と称していた)。 岩崎重三「日本鉱石学・4巻・銅」(内田老鶴圃、1918) という古い本に荒川鉱山のことが書いてある。いわく「鉱脈を構成する主要なる鉱物は、黄銅鉱と石英のみにして、きわめて少量の黄鉄鉱、方鉛鉱、および閃亜鉛鉱をともなう…」「石英ははなはだしく結晶質にして、大きさ小指大の水晶は鉱脈中いたるところに縦横乱立して、少しも他物をまじえず…」「黄銅鉱ははなはだしく純粋にして、その中に黄鉄鉱等をともなわず。かつまた黄銅鉱の結晶するもの、はなはだしく異形にして、他山に見ざるところ多し…」など。最後の引用は、いわゆる三角式黄銅鉱のことを言っているのだろう。以上を参照するに、この標本は、荒川鉱山の鉱石の特徴を多少なりとも備えていると思う。 Chalcopyrite crystals of 1 cm in size or larger, mostly twinned with "ears", are sprinkled over a quartz cluster on a gray-blue sedimentary host rock. It looks no other minerals exist. The locality is not very certain because this piece of copper ore was sold at a nonprofessional secondhand dealer. This may be from the Miyatamata mine. According to an old book about copper written by Juzo

秩父の黄銅鉱 Chalcopyrite from Chichibu

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埼玉県秩父市中津川 秩父鉱山 大黒鉱床 Daikoku Deposit, Chichibu Mine, Nakatsugawa, Chichibu City, Saitama, Japan 幅 width 100 mm / 重さ weight 554 g 塊状の硫化鉱の上に黒い閃亜鉛鉱がついて、その上に大粒の黄銅鉱が群生する。黄銅鉱の上には、さらに方解石や、鉄をふくんだ炭酸塩(菱鉄鉱かアンケル石か)の細かい結晶がふりつもっている。 すでに紹介した閃亜鉛鉱標本 と同じ産地で、雰囲気が似ている。黄銅鉱は一般に四面体状に結晶することが多い。しかしこの標本は、正確な結晶面は同定しがたいが、偏菱十二面体に分類されるものが多いように思われる。そしてそういう結晶は、鏡面のようなはっきりした反射でなく、光の当たり具合によって、ぼやっとしたなんとも言えない輝きをみせるのである。「ビロード状」とか「月光のような」とかいう形容があるが、それに近い。なお、そうした輝きをみせるものはとくに足尾産が有名で、たとえば 砂川一郎「足尾図幅内に産する鉱物」(1955) や 地質調査所編「Introduction to Japanese Minerals」(1970)を参照のこと。 Large chalcopyrite crystals grow on a matrix of sphalerite and pyrite. Small calcite and some brown carbonates (siderite or ankerite) are scattered. From the same locality as a previously shown sphalerite specimen . Most crystals form dodecahedron, which shines like a velvet or a moon light. Ashio mine in Japan is renowned for such subtly shining chalcopyrite (see "Introduction to Japanese Minerals", Geological Survey of Japan, 1970). もうひとつこの