自転車の交通ルール
朝日新聞 2018年2月15日(木)夕刊記事より。2015年改正の道交法では、自転車運転の「危険行為」は厳しく処罰される。
わたしも自転車をよく利用するので、他人事とはいえないニュースである。さすがに片手に飲み物、片手にスマホで運転しようとはおもわないが、必ずしも交通ルール(道路交通法)をいつも完ぺきに遵守して運転しているわけでもない。
以下に、日頃「???」とおもう交通ルールを列挙してみる。
1. 二段階右折
自転車は、いかなる交差点でも二段階右折しなければならない、が、これを実行している人は多くないだろう。クルマがようやくすれ違えるかどうかくらいの生活道路の、信号のない交差点で、こっちが優先だったら、まあ徐行して(一時停止せずに)ゆるやかに右折してかまわないとおもうが、もうちょっと広めの道路の、信号のある交差点でどうするか、自分でも微妙である。青信号でクルマ通りがなかったら、交差点を斜めに、ゆるやかに右折してしまうかもしれない。
2. 信号・一時停止の無視
というか、見渡したところクルマも人もいなかったら、信号無視もしてしまうかもしれない。幹線道路はともかく、ちょっと広めの生活道路というのは、気が緩むものである。一時停止も同様で、さすがに「止まれ」の赤標識があったら止まるが、地面に白ペンキで自転車マークが書かれているだけの「止まれ」の交差点は、徐行して通ってしまうだろう。
よく見かける信号無視の例は、まっすぐな幹線道路で、信号つきの横断歩道だけがあるような場合だ。自転車は車両用の信号に従わなければならないが、そのときばかりは自分が歩行者になった気分になるのか、(車両用の)信号を無視して、横断歩道を横切って直進してしまう自転車がほとんどだ。ひどいのになると、歩行者が道路を横断しているのをかいくぐっていく。信号と止まれの赤い標識とは最低限守ろう。
3. 右側通行
これはもう声を大にして言いたいが、右側通行する自転車が多すぎる。自転車に乗ってこれに出会わないほうが少ない、というと言い過ぎかもしれないが、これは本当に危ないのである。一方通行の道でも、自転車は道路の左端に近いほうを走らないといけない。
4. 左折車のみ青信号の交差点を自転車で直進したい
赤信号の下に青矢印があるような信号の交差点を直進したい場合で、左折車のみ進行可で、直進車は止まれ、のとき、いったいどこで待てばいいのか、いつも困惑する。
日本の幹線道路は基本的に自動車用にできているから、自転車は車道の路肩のせまいところをびくびく走るか、歩道を走るしかなく、肩身が狭い(歩道では歩道で、自転車は歩行者をじゃまものにするわけだが)。だから上のような状況下で、左折レーンのすぐ右隣のレーンで堂々と信号待ちする勇気はない。あらかじめそういう交差点だとわかっていたら、ある程度手前で歩道に移り、信号付近で待機して、信号が直進可に変わったら、左折レーンにクルマがこないのを確認した上で車道に侵入する、というのがわたしのやり方だが、いったいどうするのが推奨されているのか、だれか教えて欲しい。
自転車に乗る人は、都合のいいときだけ歩行者の気分になってしまうものだ。自転車も車両なのだから、ちゃんと道交法を守るように、意識を変えないといけないし、そうさせるしくみが必要である。