八橋の鳩人形 Pigeon Dolls in Yabase
Two pigeon clay dolls made in Yabase district, Akita, Japan, are shown from my recent collection. Pigeon is popular in Japanese old clay dolls, often sold a souvenir of shrines relating to Hachiman faith.
青い鳩
からだ全体が青く塗られた土鳩。ちょっと首をかしげて、斜め前を向いているのがかわいい。背中の斑点模様には金彩(または金に似せた顔料)がつかわれている。土台は茶色で、地面をあらわしている。足もちゃんと描かれている。土のかけら(いわゆるガラ)が内部に封入されており、子どもの玩具として親しまれたことがうかがえる。「郷土人形図譜・八橋人形」(日本郷土人形研究会、1995年)に掲載の類品は首がオレンジ色で、胴体は灰色だ。八橋では、大きさも含めて、いろんなタイプがつくられていたのだと考えられる。制作年代は不詳だが、すくなくとも昭和前期かそれ以前のものだろう。
鳩笛
これは八橋人形伝承の会による最近の作品。八橋では「鳩笛」もつくっていたが、伝承の会の元には型がなかったので、会長の梅津秀さんが数年前に復刻した、ということである(nowvillage さんのブログ、2021年1月29日)。コツが必要だが、勢いよく吹くとホーホーと音がする。
鳩の土人形は、全国いたるところでつくられている。鳩笛が多く、ここで紹介した青い鳩のような純粋な土人形は意外とめずらしいようだ(鈴木常雄「鳩舎1〜3」郷土玩具図説第1巻、1980年、村田書店;ただし初出は昭和14年)。鳩は、日本各地で受け入れられている八幡信仰と関連が深く、こういった人形は神社の参詣客向けのおみやげとしてよく売れたのだろう。八橋地区には日吉八幡(ひえはちまん)神社があり、地元民の総鎮守として往時はたいへんにぎわったそうである。八橋の鳩も参道のおみやげ屋だったりお祭りの出店などで売られたのかもしれない。





