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Showing posts from January, 2019

ナルミ金鉱 Narumi Gold Ore

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なるみ鉱とは、石英、緑泥石、赤鉄鉱などからなる鉱石で、金を相当量ふくむ。上の写真は、尾去沢鉱山跡にある鹿角市鉱山歴史館に展示されている標本。径 2 cm くらいのモコモコした暗緑色の礫の集合体のようにみえる。 Narumi ore is composed of quartz, chlorite, hematite and a considerable amount of gold. The above specimen is displayed at Kazuno City Mining Museum, Akita, looking like a dark green conglomerate. 尾去沢鉱山跡に来た のは初めてではないが、さいきん鉱物あつめをはじめて、ちょっと見方が変わったので、今回新たに知ったことをいくつか書き留めてみる。 It was not the first time to visit Osarizawa mine , but I would like to write something new for me after starting my mineral collection. ナルミ鉱は、尾去沢の他、同じ秋田県の阿仁鉱山にも産出する。木下亀城「原色鉱石図鑑」(保育社、1962)には荒川鉱山産の「赤鉄鉱質金鉱」が紹介されている。ぱっと見、冒頭写真のような土くれに 1 トンあたり 100 グラムの金が含まれているとは思えない。ラベルには、六月ヒ第6鉱脈の -5L(観光坑道のある通洞レベルから 5 x 30 m = 150 m だけ地下深くの部分)で採取された、とある。金というのは鉱脈の上部に濃集しているものと思っていたが、下部にもこういう鉱石がでるらしい。 Narumi ore also occurs at several mines in Akita such as Ani and Arakawa (see "Coloured Illustrations of Economic Minerals" by Kameki Kinoshita, Hoiku-sha, 1962). It is surprising that this rock contains 100 grams of gold per

大相撲初場所中日 Grand Sumo Tournament Day 8

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大相撲初場所中日を自由席で観戦。写真は逸ノ城と錦木の一戦。場所前半を盛り上げた両者だったが、やや失速気味か。 I watched the 8th day of Grand Sumo. Ichinojo and Nishikigi's fights made the beginning of the tournament interesting, but they seem to be stalling. 朝6時すぎに国技館前に着き、整理券は 200 番台後半だった。この日は天覧相撲で、客の入りはいつもより多かったかもしれない。 It was about six in the morning when I arrived at Ryogoku Kokugikan, and my position was about 250th in the queue for the ticket. 相撲をご覧になる天皇皇后両陛下。二大関が敗れるなか、やはり結びをちゃんとしめてくれるのは白鵬しかいない。本当に白鵬がいなかったら、ひとり横綱の時代もふくめて、相撲界はどうなっていたか。。。 Their Majesties the Emperor and Empress came to watch sumo that day, so there were more visitors than usual. Two Ozeki 's were defeated, but Yokozuna Hakuho won to close the formal day. 十両の豪風は、蒼国来の変化の前にあっさり敗れる。変化あるんじゃないかな、と思っていたら、そのとおりになってしまって残念。ただ蒼国来もここで負けたら 2 勝 6 敗で幕下陥落が近づくわけだから、必死だったんだろう。豪風はきょう負け越して、十両残留がかなり厳しくなってしまった。がんばれ、豪風。 Takekaze was defeated by Sokokurai by the change of his position at the very begining of the match. It became very hard for Takekaze to keep his Juryo

尾去沢鉱山 Osarizawa Mine

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雪の尾去沢鉱山をたずねた。煙突は製錬所のもので、産業遺産として残されている。操業当時、このあたりは煙害のためにほとんどハゲ山だったそうだが、閉山から 40 年、少しずつ木が育ち始めている。 I visited Osarizawa mine at the end of the last year. The smoke stack remains as an industrial heritage. Smoke pollution killed trees in the nearby mountains, but some are recovered after 40 years since the closure. JR花輪線・鹿角花輪駅の西方、約 4 km ほどの山あいに、尾去沢鉱山および製錬所の跡がある。南北 3 km、東西 1.5 km ほどの区域に鉱脈が無数に走っていて、数え方にもよるだろうが、脈の数は 400 とも 500 とも言われる大鉱山であった。発見当初は金、江戸時代後期からは銅をおもに掘った。優良鉱脈の枯渇と銅価格の下落で、1978年に閉山。現在、 史跡・尾去沢鉱山 (旧マインランド尾去沢)として、坑道内の一部が公開されている。また 鉱山歴史館 という鹿角市の施設もあり、鉱石標本や 史料、採掘の道具など が展示されている。 当日は大雪で、JR花輪線が止まっていたので、盛岡駅から大館行きの高速バスに乗り、鹿角花輪駅前でおりる。バス待合所のコインロッカーに荷物をあずけ、近くの大判焼・お好み焼屋でしばし休憩。駅前からタクシーに乗り、10分ほどで到着。運転手に坑道の入場料の 1 割引券をもらった。 Osarizawa, located about 4 km west of Kazuno-Hanawa station of JR Hanawa Line, was a gold mine at the beginning and a copper mine after the late Edo period. There used to be 400 or 500 veins in an area of 1.5 km from east to west by 3 km from north to south. After the closur