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Showing posts from December, 2021

ヘルジャと秩父のセムセイ鉱 Semseyite from Herja and Chichibu

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セムセイ鉱(Pb 9 Sb 8 S 21 )は輝安鉱(Sb 2 S 3 )と方鉛鉱(PbS)とを 4 : 9 の割合で混ぜたような組成をもつ 硫塩鉱物 で、産出はかなりまれ。以下、ルーマニアと日本の標本を2つ紹介する。 Semseyite is a rare salfosalt that is understood as a 4 : 9 mixture of stibnite and galena in composition. Here are Romanian and Japanese examples. ヘルジャのセムセイ鉱 Semseyite from Herja Herja Mine, Baia Mare, Maramureș, Romania(ルーマニア、バヤ・マレ、ヘルジャ鉱山) Size: 67 × 56 × 37 mm / Weight: 190 g 方鉛鉱と閃亜鉛鉱とを主体とする鉱石片の一面に、銀黒色の薄板状セムセイ鉱結晶が多数つく。サイズはせいぜい 5 mm ほどだが、ススキの穂のような独特の結晶の集合は容易に視認できる。その他、球状に集合する黒色の炭酸塩鉱物(方解石?)、裏側には石英、黄銅鉱などをともなう。毛状の結晶もついていて、これは毛鉱(もしくはブーランジェ鉱)だろう。 Silver-black semseyite crystalizes in a tabular shape on a piece of lead-zinc ore with small balls of black calcite. There are quartz, chalcopyrite, and hairy crystals of jamesonite on the back side. セムセイ鉱の薄板状結晶。直径 1.8 mm ほどのボールは毛鉱(またはブーランジェ鉱)の針状黒色結晶を内包した方解石で、ヘルジャ鉱山ではよくみられる。 秩父のセムセイ鉱 Semseyite from Chichibu 埼玉県秩父市中津川 秩父鉱山 大黒鉱床 Daikoku Deposit, Chichibu Mine, Nakatsugawa, Chichibu City, Saitama Prefe

高島屋 酒器展 Takashimaya Sake-ware Exhibition 2021

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各務賢周 黄瀬戸ぐいのみ Kagami Masakane, Kiseto Sake Cup 口径 53 mm / 高さ 41 mm / 高台径 34 mm ことしも日本橋高島屋の酒器展にいった。品数は例年より少なめのような気がしたが、量より質、らしい。いくつか気になった品があった中で、口のところが梅の花のようにつくられた黄瀬戸の器を購入。黄瀬戸は日本のやきものの中でもかなり好きなもののひとつだ。釉の濃淡、油揚げのような肌、焦げ具合はなかなかのできばえではなかろうか。正月の器としてもふさわしい。 釉だまりには緑色のタンパンがほどこされる。

東京ミネラルショー(池袋ショー) Tokyo Mineral Show 2021

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コロナの嵐が過ぎ去った(かにみえる)つかの間、池袋でおこなわれている東京ミネラルショーに行ってきた。来場者数的には去年よりちょっと多い感じだった。 I went mineral shopping to Ikebukuro in this apparently calm weekend in the Japanese coronavirus disease. 1. マダンの方鉛鉱 Galena from Madan Borieva Mine, Madan ore field, Smolyan Province, Bulgaria(ブルガリア マダン地域 ボリエバ鉱山) 83 × 55 × 37 mm / 287 g 方鉛鉱のスピネル式双晶が連晶したもの。直径 3 cm までの板状の方鉛鉱が7、8個林立している。以前、 ロシアのダリネゴルスク産 と 秩父産 の同様の標本を紹介したが、このブルガリアのやつは見た目がよかったのでついまた買ってしまった。表面はやや錆びていてギラギラした輝きこそないが、この立体感がたまらない。 A piece of spinel-law twin galena. I have shown similar galena samples from Dalnegorsk, Russia , and Chichibu, Japan , but this Bulgarian one was better in the three-dimensional constitution. 2. カプニックの黄銅鉱 Chalcopyrite from Cavnic Cavnic, Maramureș, Romania (ルーマニア カプニック鉱山) 80 × 60 × 40 mm / 209 g ほぼ石英と黄銅鉱のみからなる標本。両面に結晶がくっついており、どちらを正面にするか悩ましい。日本の東北地方の石英・黄銅鉱脈から産出する標本と雰囲気がにており、「耳つき双晶」に準ずる結晶もみられる。カプニック(カブニック)地域には大規模な多金属鉱脈鉱床がひろがっているが、一部にはこのような石英・黄銅鉱脈があり、東北あたりとおなじような熱水環境、鉱化作用が